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砂糖の溶液を銅版に塗ると つるつるな銅版の上なので、 筆の跡や水玉模様のような模様になる。 |
シュガー・アクアチントを施した銅版。 飛沫の部分がシュガー・アクアチント |

お湯に砂糖(身近にある、一番安いお砂糖でOK!)を、もうこれ以上溶けないくらい混ぜて、溶液を作ります。(以下、これをシュガー液といいます。)
飽和溶液になるくらい砂糖を入れると、蜂蜜か密飴のようにどろんどろんになると思いますが、そこまでする必要はありません。
要は銅版の上に塗ったときに好みの模様が出来ればよいので、アバウトで大丈夫です。また、砂糖だけで粘りを出さなくても、あとからアラビアゴムを混ぜることも出来ます。
ただ、思ったよりたくさんのお砂糖が溶けていくので、作りすぎにご用心。
墨汁や、ヤマト糊を水で溶いたものでも代用できるそうです。
上のシュガー液だけでもいいのですが、銅版に塗った時に見やすくするために白の水彩絵の具、ポスターカラーなどを混ぜます。
さらにアラビアゴム、ヤマト糊などを混ぜると、液に粘りが出るので、筆で銅版に塗ったときに「ねと〜」っとします。
お好みの濃度を作ってください。
この技法では液体グランドで全体の防触をします。黒ニス、止めニスではできません。
紙コップは、液体グランドを適当な濃さに溶くために使います。
模様を施したい部分に、上の砂糖のシュガー液を塗ります。
水玉模様を、細かく「つぶつぶ」にしたいときには、銅版に薄く油(灯油)などを塗っておくと、少し弾くので、写真の左側のようになります。
ただ、あまりにべったり油を塗ると、この後の作業で液体グランドを流し引きしたときに、いつまで経ってもグランドが乾かずベタベタしてしまいますので、薄目に塗った方がいいです。
右側のように大きなタッチにしたいときには、シュガー液にアラビアゴムを多めに混ぜて粘りを調節をします。
ウォーマーの上に銅版を置いて熱します。
版を傾けて、シュガー液が「たらたら」と流れなければもう大丈夫ですので、熱しすぎないように。あくまで液の表面だけを乾かすのが目的で、中の方までコチコチに乾いてしまうと、この後、液体グランドを塗った後、お湯で抜くときに苦労をします。


液体グランドはあらかじめガソリンやリグロインで溶き、濃度を調節しておきます。
あまりにグランドを厚塗りすると、下のシュガー液が抜けづらくなりますし、薄すぎると腐蝕に耐えきれなくなるおそれがあります。目安は、だいたい普通にエッチングをするときくらいの濃度よりやや薄目・・・でしょうか。
シュガー液を塗って乾かした版の上から液体グランドを流し引きして、グランドを乾かします。
バットにぬるま湯を入れて、グランドが乾いた銅版を入れてバットごと揺すり、シュガー液の部分がお湯に溶けてくるように、しばらく放置します。
あまり熱いお湯を使うと、液体グランドが柔らかくなってしまうので、あくまでぬるま湯で。
しばらくすると、白いポスターカラーの色がお湯に溶け出して、銅の部分が露出してきます。
抜けづらい時には、軽く指などでこすって落とします。
グランドが厚すぎた時などは、塗った全ての模様が抜けきれない事もありますが、このあと腐蝕することによって少しまた抜けてきたりしますので、あまりに完全に落とそうと長時間粘りすぎないように。
これで、水玉模様の部分は銅版が露出し、他の部分は液体グランドで防触膜が出来ている状態になりました。
この上から前ページのプロセスの通り、松ヤニをはたいて、下から熱して定着し、といったアクアチントの作業をおこないます。水玉模様の部分だけアクアチントでグレーにするわけです。
松ヤニを定着したらそのまま腐蝕液につけて腐蝕を行います。
この作例の場合はそのまま腐蝕液につけてディープエッチングにしました。シュガー液が抜けたところはディープエッチングと同じく、腐蝕によって一段掘り下げられた格好になります。

硝酸、塩化第二鉄、いずれかに入れて、好みの濃さに腐蝕します。

版の上にトレーシングペーパーをかぶせている状態です。


刷りの工程は、刷ってみよう!を参照して下さい。
右上が上の版を刷ったもの。水玉模様がはっきり出ているのがわかると思います。
下は、炎の回りにシュガーアクアチントを施した作例です。