
普通のフラットなアクアチントの場合は松脂が白くなるまで細かく砕くのですが、この場合はわざと手抜きして(笑)、黄色く粗い状態にしておきます。わざと「ツブツブ感」を生かすわけです。

下絵を見ながら、手で調子をつけたい所に、わざとランダムに撒きます。熱すると大粒の松脂が広がって大きな丸々になるので、トゥーマッチにならないよう気をつけます。


アルコールランプで松脂を熱し、銅版に定着させます。大粒の松脂なので、少し長めにしっかりと加熱したほうが良いです。


松脂を粗撒きした部分以外の所は、ただフラットに彫り下がるだけの「ディープエッチング」になります。


松脂の付いた部分と回りの銅版にある程度のはっきりした高低差がないとうまくいきません。紙やすりで調子を整えたり、さらに普通の(布に松脂を入れてフラットに撒く)アクアチントを施したりすると、さらに調子に変化が付きます。

>この場合は、全体的にアクアチントをかけています。
クレヨンには少しだけ防蝕力があります。
ここまでは基本のアクアチントと全く同じです。

白くしたい所をクレヨンで描きます。・・・が、松脂の粉の上から描くので、隙間がボツボツと空くことになり、ざらざらしたマチエールを得ることができます。

白い所をクレヨンで描きます。が、松脂の粉の上から描くので、隙間がボツボツと空くことになり、ざらざらしたマチエールを得ることができます。

岩とかコンクリートのざらざらしたマチエールを表現するのに良い感じです。
クレヨンの他、ダーマトグラフも防蝕力がありますので、止めニスを使う以外に、こういう描画材料を使うと、ざらざらしたマチエールを出したり、止めニスの直線的なところをぼかしたりすることができます。