

銅版を使用する版数に合わせて用意し、色面などはアクアチントなどを使用して制作します。
刷るときには、たいがい、まず色版から刷りはじめ、見当に合わせて最後に墨版(主版)を刷ります。薄い色から濃い色へ、というのが原則です。
見当合わせはいろいろな方法がありますが、一番簡単なのは銅版のプレートマークに見当の印をつけておいて、色版を刷ったとき紙を完全にプレスのローラーから外さずはさんだままにしておいて、紙をめくり、銅版を主版に交換して刷り重ねる方法です。
見当合わせの詳しい方法は見当の付け方のページを参照して下さい。
絵柄によってはこの方法の方が自由に色を使えて良いと思います。
版画の場合、色版では思ったほどマチエールの効果などは目立たなく、最後に刷る墨版(主版)が色も濃いため一番インパクトがあるものなのです。
色版はあくまで色面をサポート、墨版(主版)で銅版らしいマチエールを演出・・・・というのがこのやり方です。
もちろん、色版でも銅版ならではのマチエールを使いたい!という方は、すべて銅版で制作したほうが良いでしょう。
色版を他の版種(水性木版など)で制作した場合は、銅版プレスで一気に刷るわけにはいきませんから、木版を刷るときの見当、銅版を刷るときの見当を別々につけておく必要性があります。
たとえば、バレンで木版を刷る時は木版用の見当板を使い、銅版を刷るときは銅版用に、紙の中心に見当を打っておく・・・・てなやり方になります。
ここでは、下の朝倉めぐみさんの作品を例にして、説明をしてみます。

これが完成した墨版。一度この段階で試し刷りをするといいでしょう。
それに、このように色を付けたい!とします。

色版はこのような感じで制作すれば良いわけです. もし、銅版で色版も作るのなら、こういう色面の表現は何の技法を使えば良いでしょうか。
そう、アクアチントを使えば良いですね〜!ルーレットを使って目立てする方法もあります。
版画の場合、色は刷るときにインクの色で表現するわけですから、色版完成後に、やっぱりビンの部分は緑がいい!青がいい!などと変更することも自由です。
この例のように、色面の各パーツが離れている場合は、詰め分けして刷るのも簡単です。
ビンの色は、紫、太陽の色は黄色・・・・などと好きな色を使っていろいろ刷ってみることができるわけです。
さて、色版の作り方はなんとなくわかっていただけたと思うのですが、問題は墨版(主版)と色版を刷り重ねたときにぴったり同じ位置に収まるか、という事です。
次のページには、具体的に多版刷りを刷るときに大切な見当の付け方を解説します。